メイド喫茶で働く女の子(3話)

メイド喫茶で働く女の子 3話 メイド喫茶で働く女の子

リビングに向かうとすでに母は起きてきており朝ご飯の準備を始めていました。
「お母さんおはよう」
「あぁ夏帆、おはよう……」
母は私と目を合わせようとはしませんでしたが挨拶は返してくれました。
母の顔は沢山泣いてしまったのでしょう、すごくパンパンにはれており目元も赤くなっていました。
父はソファーに移動し今までにみたこともない様な憔悴すきった顔でテレビを見ていました。
家全体がどんよりとしており今までの様な明るい家庭はすっかり消えて無くなっており、夏帆はこれではいけないと思い両親にむかって大きな声で「わ、私、昨日の条件のむから大学行きたいの!」
その声で二人は驚いた様子で夏帆の方を向き言葉を失っていました。
次に声を出したのは父の方でした。
「夏帆、本当にいいのかい?」
「うん、だって私がそのメイド喫茶で働けばみんな今まで通りになれるんでしょう?だったら私やるわ」
母は驚きながらまた涙を目に浮かべて「夏帆、夏帆、ごめんね、ごめんね、ごめんね、夏帆」と何度も名前を読みながら謝ってくれました。
父も涙を堪えながら「夏帆、本当に、本当にありがとう、ありがとう」と何度もいい二人は夏帆をギュっと抱きしめてくれました。
その姿に夏帆もまた、「ううん、私頑張るから、みんなで頑張ろう」といい涙を流しながら言いました。
そこからは母の作った朝ごはんを3人で無言で食べ、朝食が終わったあとこれからのこと話会いました。
叔父さんは東京に住んでおり夏帆のいく大学とお店の丁度中間地点に家を借りてくれるとのことでした。
そしてバイトの店長として働くのと同時に週に1度伯父様の家に行き経営状況を報告するということでした。
18歳、バイトの経験もない子がそんなことできるのかと不安に思う夏帆でしたが、致し方ありません。
父はどこかに電話をかける様でリビングをでていきました。
母は私の手を握り「ごめんね、大変な思いをさせて本当にごめんなさい」と言いましたが私は「大丈夫だよ、ごめんねじゃなくてありがとうって言ってね」と母を励ましました。
父が戻ってくると嬉しそうな顔をして、「明日、叔父がうちにきてくれるそうだから夏帆ご挨拶も兼ねて一度あって欲しいんだ。」と私に伝えました。
私は「わかったわ、明日挨拶します。」といい結婚でもするかのごとく少しの緊張感とこれで今までの生活が保てるという安心感からみんなで笑顔で笑い合いました。

翌日13時過ぎに伯父はやってきました。
少し小柄で優しそうな雰囲気の方でした歳は60代後半ぐらいで品のいい伯父様でした。
夏帆は「はじめましてこんにちは夏帆です、これからどうぞ宜しくお願い致します」と挨拶すると伯父様は「そんな硬くならなくていいよ、若い子はいいね、元気がよくて」と柔らかい返事をしてくれました。
私はもっと怖い人かと思っていたのでとても好印象な伯父様にほっとしました。
それからは父と叔父でいろいろな手続きの話や会社の経営に関して話をしていたので私は自室に戻ることにしました。
「また、帰りになりましたらご挨拶させていただきます。」そういい席を外しました。
自室に戻った私は「あぁ優しそうな叔父様でよかったわ…これならまだやっていけそうだ。」と思いほっと胸を下ろしました。
伯父様が帰るといい最後の挨拶をした時に伯父様は「こっちにおいで夏帆ちゃん…」といい私の頭を撫でてくれた。
その撫でかたは今まで経験したこともない様な優しい手つきで私の体はびくんっと少し反応してしまい赤面かすると叔父様は「夏帆ちゃんはかわいいね、また会えるのを楽しみにしてるよ」といい家のドアを開け帰っていった。
そこからは大変だった、引越しの準備や学校の手続き、働くお店の見学に特注の衣装の発注…目まぐるしく時がすぎ気がついたことには大学の入学式だった。
母も父も「ここまで大きくなって」と涙ぐみ、私も無事に大学に入学できたことがとても嬉しく涙を流してしまいました。
今日から心機一転!頑張っていこうと誓う夏帆なのでした。
これからまさかあんなことになるとは思いもせずに……

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メイド喫茶で働く女の子

投稿者プロフィール

onlyone
官能小説家歴10年
コスプレ、コスチューム取り扱い事業管理者
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著者(ペンネーム):葵かほる

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私は南夏帆、18歳
今年の4月から大学生として学校へ通う女の子です。

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